ある産婦人科医のひとりごと

備忘録、テーマはいろいろ

頸管妊娠

obgyn.blog

cervical pregnancy

【定義】 頸管妊娠は、内子宮口以下の頸管粘膜に受精卵が着床し発育する、子宮内の異所性妊娠である。

頸管妊娠の胎盤絨毛は容易に筋層に浸潤し、高度の癒着胎盤となる。

【頻度】 妊娠1000~18000に1例の頻度。

子宮外妊娠の0.15%(産婦人科研修の必修知識2007)

子宮外妊娠の0.5%(最新産科学、異常編)

【原因】 子宮内での正常な着床ができず、低位置で着床することになる。子宮内容除去術の既往。子宮筋腫などの子宮の異常。

【症状】
①不正性器出血。とくに内診、ゾンデ診、子宮頸管拡張時に大出血をきたす。

②軽い下腹痛、腰痛。

【診断】 子宮頚部が腫大し、その上に子宮体部を触れるため、子宮は全体として「ダルマ型」となる。経腟超音波検査で子宮頚部に胎嚢を認める。追加検査としてMRIが有用である。

【治療】
①腹式単純子宮摘出術

②保存療法:
 性器出血が多量となる前ではメソトレキセート(MTX)の局所または全身投与が奏功することがある。最近では、選択的子宮動脈塞栓術を併用することによる保存療法成功の報告も多くみられる。