絨毛性疾患、問題と解答
Q447 正しいものを1つ選択せよ.
a)×部分奇胎は雄核発生によって発症する
b)×部分奇胎より侵入奇胎、絨毛癌を発症する頻度は全奇胎と同様である
c)○部分奇胎の自覚症状として典型的なものはない
d)×部分奇胎は全奇胎に比較して典型的な超音波所見を呈する
e)×部分奇胎では正常妊娠に比較してhCGが低値となる
解答:c
a)部分奇胎は、正常卵子に2精子受精した3倍体がほとんどで、まれに2倍体の母方由来染色体を持つ3倍体の場合もある
b)部分奇胎より侵入奇胎、絨毛癌を発症する頻度は全奇胎に比較して低いが、皆無ではなく、部分奇胎後の管理は全奇胎と同様に必要である。
d)全奇胎のエコー所見はvesicular patternを示す。部分奇胎ではそれに加えて胎嚢や胎児がみられることがある。
e)胞状奇胎では、正常妊娠と比べて、高hCG、低hPLを示す場合が多いが、全奇胎であっても低hCGの場合もあり、hCG測定により奇胎妊娠を鑑別することは困難である。部分奇胎ではhCG異常高値を示さない場合が多い。
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Q448 正しいものを1つ選択せよ.
a)×全奇胎の約半数は不正出血を主訴とする →90%
b)○全奇胎の絨毛間質に胎児血管は存在しない
c)×全奇胎の約10%に絨毛癌が続発する →1~2%
d)×直径2mm 以上の胞化絨毛を肉眼的に診断した場合,全奇胎と診断する
e)×全奇胎はゲノム欠損卵に1 精子が受精して生じる
解答:b
a)全奇胎における無月経後の不正出血(grape-juice like)の頻度は90%。
b)全奇胎では、絨毛細胞の過増殖、絨毛間質の水腫化、絨毛内血管の欠如、胎児成分の欠如が認められる。絨毛間質に胎児血管は存在しない。
c)全奇胎の1~2%に絨毛癌、10%に侵入奇胎が続発する。年齢が高いほど発生率が上昇する。
d)全奇胎または部分奇胎。
e)全奇胎は、ゲノム欠損あるは不活化卵子に、1精子または2精子が受精することにより発症する(雄核発生)。
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Q449 正しいものを1つ選択せよ.
a)×子宮内膜掻爬により奇胎細胞が子宮筋層内に浸潤していたので,侵入奇胎と診断した
b)×奇胎掻爬後8 週間でhCG が6,000mIU_ml を示し, 直径2cm の肺転移を認めたので,臨床的絨毛癌と診断した
c)○奇胎掻爬後の妊娠の是非を質問され,奇胎を繰り返すRisk が正常の人に比べ約10倍高率であると説明した
d)×奇胎掻爬後20週で血中hCG 値がcut off 値以上あったのでただちに化学療法を開始した
e)×奇胎掻爬後10週で血中hCG 値がcut off 値以下となり,現在6カ月を経過したので検診の必要はないと説明した
解答:c
c)胞状奇胎を反復する頻度は2%前後と高率である。一般の奇胎の発生頻度は、出生1000あたり2.92と報告される。
d)経過非順調型なので、画像診断を進める。画像による病巣確認ができないものを奇胎後hCG存続症という。
e)奇胎掻爬後、2~5年の観察期間は必要と考えられる。
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Q450 正しいものを1つ選択せよ.
a)×絨毛癌の先行妊娠の約半数は胞状奇胎であり,その頻度は上昇しつつある
b)×絨毛癌の化学療法としてMTX 単独療法を選択した
c)×25歳未婚,奇胎掻爬後hCG の下降不良であり,子宮摘出術を施行した
d)×奇胎掻爬後9 週で肺,腟転移を認め,臨床的絨毛癌として治療を開始した
e)○正常分娩後出血が断続し,肺転移を認めたので臨床的絨毛癌と診断した
解答:e
a)絨毛癌は胞状奇胎を含むすべての妊娠に続発する悪性腫瘍であり、30~50%は胞状奇胎を先行妊娠とする。近年の奇胎娩出後管理の普及により、胞状奇胎に続発する絨毛癌は減少した。
b)絨毛癌の化学療法:
MEA療法:MTX、VP-16、Act-D
EMA/CO療法:VP-16、MTX、Act-D、CPA、VCR
d)潜伏期:~6ヶ月=0点
原発病巣:子宮体部、子宮傍結合織、腟=0点
転移部位:なし、肺、骨盤内=0点
e)先行妊娠:満期産=5点
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Q451 絨毛性疾患化学療法後の妊娠について説明を求められ,以下のような話をした.正しいものを2つ選択せよ.
a)×2年間は避妊するようにと指導した
b)○奇胎を反復する頻度が上昇する
c)×化学療法剤による胎児奇形の頻度は上昇する
d)○化学療法剤による母体への長期的影響については明確ではない
e)×妊娠により再発再燃の頻度は上昇する
解答:b、d
絨毛癌・化学療法後の妊娠転帰については、反復奇胎が高率であること以外、流早産率、胎児奇形率などに差は認めなかった。治療終了後の避妊期間は約1 年とされている。
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Q126 誤っている記述を選べ.
a)○アジア地域では欧米に比べ胞状奇胎の発生率が高い
b)○絨毛癌の発生予防のために胞状奇胎の正確な診断と奇胎娩出後の厳格な管理が要求される
c)×超音波断層法で胎嚢を認めず胞状奇胎が疑われ、子宮内腔ひと掻き掻爬で非侵入全奇胎と診断した
d)○45歳の経産婦に超音波断層法・MRI で胞状奇胎が疑われ、妊孕能保存の希望がなかったので子宮内容除去術を行わず単純子宮全摘術を施行した
e)○子宮内容除去術で非侵入全奇胎と診断したが、尿中hCG 値の低下がみられなかったので1 週間後に子宮内容除去術を再施行した
解答 c
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Q127 胞状奇胎の診断・管理に有用でない検査はどれか.
a)×超音波断層法
b)×尿中hCG 値測定
c)×MRI
d)○腹部X 線撮影
e)×摘出奇胎の細胞遺伝学的・分子生物学的解析
解答 d
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Q128 胞状奇胎の生化学的検査に関して誤っている記述を選べ.
a)○絨毛性疾患で信頼度の高い腫瘍マーカーはhCG である
b)○尿中hCG 値が1,000mlU/ml 以下になれば血中hCG 値を指標にする
c)○血中hCG 測定はhLH との交差反応を示す
d)×血中hCGβ-CTP 測定は交差反応を示さないので、この値がカットオフ値以下であることは絨毛細胞の消失を意味する
e)○hCG 値推移パターンの経過順調型とは奇胎娩出後5 週で1,000mlU/ml 、8 週で100mlU/ml 、20週で血中hCG 値カットオフ値の3 点を結ぶ判別線を下回る場合をいう
解答:d
血中hCGβ-CTP測定:hCGのβ-サブユニットのC-末端にはhLHにはない部分があり、これに対する抗体を用いることでhLHとの交差性の少ないhCGができる。しかし高齢女性や卵巣機能の抑制された女性では脳下垂体からhCG-like substanceが分泌されているれると考えられ、それが本測定系に影響を及ぼすことが知られている。これにより測定値が3mlU/ml程度まで上昇する場合がある。
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Q129 絨毛癌発症の高リスク群ではないものを選べ.
a)×40歳以上の胞状奇胎
b)×侵入全奇胎
c)×転移性奇胎
d)○早期にhCG 値の低下した部分奇胎
e)×正常2 倍体と全奇胎の双胎妊娠
解答:d
Q130 正しい記述を選べ.
a)○侵入奇胎や転移性奇胎は化学療法に対する感受性が高い
b)×絨毛癌に対する治療の第一選択は放射線療法である
c)×血中hCG 値がカットオフ値以下となれば続発変化を生じないので,それ以降の検査は必要ない
d)×奇胎娩出後基礎体温がニ相性となれば一次管理終了としてよい
e)×奇胎後hCG 存続症と診断されたらhCG 値は低下傾向にあっても手術または化学療法を行う必要がある
解答:a
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